花輪ばやし(はなわばやし)

所在地:鹿角市花輪
開催場所:地域内各所
開催日:8月19・20日
指定:国指定重要無形民俗文化財、ユネスコ無形文化遺産山・鉾・屋台行事
カテゴリー:太鼓風流・祭り囃子
花輪ばやしは花輪総鎮守とされる幸稲荷神社(さきわいいなりじんじゃ)に奉納される祭礼囃子である。産土神さんとして信仰も篤く、土地の神としても慕われる稲荷神社の祭礼は、8月16日に本殿からの神幸(神輿渡御)があり、町内を巡幸して20日に還御される。この間、19・20日の2日間に囃子屋台を各町内から出して奉納するものである。19日夕刻に御旅所前に屋台が勢揃いをしてサンサという行事がおこなわれ、それから、鹿角花輪駅前において全町内揃い踏みでお囃子が演じられる。その後屋台は囃子を演じながら各町内にもどる。夜半には稲村橋に屋台が再び集合し朝詰め行事をおこない、続けて桝形行事として産土神への奉納囃子を演じ、サンサで終わる。20日は昼間に各町内を巡行すると、夕刻にはその後再び鹿角花輪駅前に屋台は順次運行して全町揃い踏みをおこない、その後夜半には赤鳥居(組町)に移動し、赤鳥居行事として、ここでも盛んに囃子を奏でる。最後にサンサをおこなって各町にもどり終了するものである。宮形屋根をつけた吹き抜け屋台で、各町では豪華な破風飾り、懸魚に特色を持たせた屋台で、これに囃子がつくものである。底抜け屋台といって、三味線、笛、鉦は台に乗るが、太鼓は床がないために屋台とともに移動しながら叩いていく。演目には、平安末期に都から最初に伝えられたという二本滝・宇現響・鞨鼓・霧囃子・祇園・本屋台囃子(本囃子)があり、これらは最初に笛だけであったが、後に摺り鉦、太鼓、三味線がつけられたとされる。追込・不二田・矢車・シャギリは江戸時代地元で独自に創作された囃子という。拳囃子・吉原格子は幕末に演芸囃子を取り入れ編曲をなしたものといわれている。この花輪ばやしは全部で12曲を伝承する。協力元:花輪ばやし祭典委員会

太鼓風流・祭り囃子について