濁川獅子舞(番楽)(にごりかわししまい(ばんがく))

所在地:由利本荘市矢島町荒沢字濁川
開催場所:木境大物忌神社・開山神社・地域内各所
開催日:7月8日/8月13日/9月中
指定:市指定無形民俗文化財
カテゴリー:獅子舞・番楽
この地における番楽は、荒沢(旧矢島町)で没したといわれる本海行人によって伝承された直伝であるともされるが、定かではない。しかしながら、『獅子舞根本記』(元治元年1864年)には獅子舞の由来と言立(いいだて)が記されていることから、幕末には既に存在したもので、番楽というのではなく獅子舞と称したことがわかり、本海流獅子舞とみられる。この番楽には24番の舞があったもので、四季・スズカ・桜子など他にあまりみられない舞があったものだが、調査時点ではほとんどが伝承されていない。獅子舞は神舞と獅子舞に分けられるが、番楽のうちでは三人餅搗きだけが伝承されている。これに加えてコジョウワタリ(小路渡り)のいわゆる道中囃子が伝わる。神舞というのは最初に獅子を手に採り掲げながら舞うもので、このときは獅子頭を被らない。次に素手で舞い、次には扇を採り、そして刀に変えて舞うが、このとき足で梵字を書く所作がみられる。最後はたすきを採り舞うのが神舞となる。それに引き続き獅子を採って舞うのが奉納獅子・祓い獅子・家戸獅子(きゃどしし)の4演目がある。この獅子舞はそれぞれ場所や時々によってひとつだけを神舞とともに組み合わせて演じられる。奉納獅子は神社の祭礼などで奉納される獅子舞だが、その所作のなかにナヨリという、御幣を掲げるように獅子を高くかざして上げることがみられ、最も重要だとされている。協力元:濁川獅子舞保存会

獅子舞・番楽について