前郷神楽(まえごうかぐら)(市指定登録名称:大日神楽)

所在地:由利本荘市前郷
開催場所:日枝神社神楽殿・大日霊神社
開催日:9月7・8日
指定:市指定無形民俗文化財
カテゴリー:大神楽
この神楽は中世末滝沢城があったところで、旧由利町の中心地となる前郷に伝承されている神楽である。伊勢流大神楽であることから、この地域の氏神とされていた大日神社(大日霊神社(おおひるめじんじゃ))に伝承されてきた。神楽は現在は山王町・館町・後小路による若者中によっておこなわれる。鎮守の日枝神社祭礼の際の宵宮祭では神楽殿での奉納舞と大日神社において舞われるが、次の日当日もまた同じようにおこなわれている。舞手には神楽舞手、幕取りにササラスリがいる。囃子手は太鼓と笛のみとなる。舞態は4つに分かれていて、露払い・御幣の段・鈴の段・狂いとなり、ササラは摺りザサラで獅子の鼻先を動き回るものである。この神楽には裏舞とされる阿亀踊りがついていたもので、昔、天照大御神が天の岩戸にお隠れになったとき、天宇受売命が岩戸の前で踊った神話に因んでおこなわれたものであった。阿亀踊りは阿亀と東八、三八、下座多数の人びとが出て問答をおこなうもので主として豊作を祈るものがみられる。調査時点では、阿亀踊りは中断している。協力元:日枝神社歴史保存会(山王町・館町・後小路町内若者)

大神楽について