粕田酒こし舞(かすださけこしまい)

所在地:大館市粕田
開催場所:随所
開催日:随時
カテゴリー:風流
この酒こし舞というのは秋田県内でもめずらしい風流踊りのひとつである。舞の始まりは安政2年(1855年)以前のこととされる。その昔、大館(旧大館市)を治めていた殿様が年貢完納を祝い地域の芸能を披露するように命じた。粕田ではこの時、酒こし舞を踊ったというのが安政2年(1855年)とされるからである。酒こし舞は民間でおこなってきた酒造りの過程を踊りにあらわしたもので、ミサイナを唄いながら、米研ぎ、米蒸かし、瓶に麹を混ぜ、どぶろくの種を入れ、次に水を加えて掻き混ぜるという動作が見られる。さらに布巾で瓶に蓋をし発酵させ、時々味見をし、酒が首尾よくできあがって慶ぶ、という一連のものである。そのため踊りは大人数でもって、採り物として水瓶、笊、樽、桶、一升瓶、徳利、ヘラ、升、布巾、手拭いなど道具が多く用いられ、滑稽味のあふれた所作も多い。囃子には鼓と擦り鉦がある。酒を造ることができるように、豊かな米がとれたことを祝う意味もあるのだろう。協力元:粕田酒こし舞保存会

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